俳句時評 岸本尚毅
朝刊歌壇俳壇面で月1回掲載している、俳人・岸本尚毅さんの「俳句時評」。今回は、正岡子規が唱えた「非空非実」について考えます。
正岡子規の『俳諧大要』（岩波文庫）が四十二年ぶりに再刊された。「最良の俳句入門書」（復本一郎）とされるこの本のなかで、子規は「空想と写実と合同して一種非空非実の大文学を製出せざるべからず」と説いた。
赤い椿（つばき）白い椿と落…
「最良の入門書」で説いた「非空非実」 子規は俳句史に生き続ける
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